tokyo running days

A marathoner / newbie triathlete's training blog.

Sunday, December 4

福岡国際マラソン。藤田敦史。

録画しておいた福岡国際マラソンを見た。注目していた藤田敦史。今後に期待をつなげる手応えのあるレースを見せてくれた。Qちゃんのような鮮やかさはなかったが、それは現在の世界における日本男子と日本女子のポジションの差と言えるかもしれない。沿道では、藤田に指示を飛ばす駒沢大学の大八木監督の姿がしきりにテレビに映し出されていた。

2年前、とある機会に駒沢大学の大八木監督を取材した。箱根駅伝4連覇(当時3連覇)の名将が、「過去もっとも印象に残っている選手」として、監督に初勝利をもたらした年のエース、藤田敦史の名前を挙げていたのを私は今でも覚えている。無口で真面目、しかしどこかに芯の強さを持つ、監督と同郷の小柄な選手。それが藤田だった。彼のストイックなまでに真摯に練習に打ち込む姿勢がチームを変え、やがて駒沢大学に初勝利をもたらした。現在の、箱根常勝チーム駒沢は、彼から始まっているといっても過言ではない。そして、2年前の取材の時、当時相次ぐ故障に悩まされ、表舞台から遠ざかっていた藤田が、所属の富士通ではなく、大八木監督と駒沢大学のもとで練習を再開したと聞いたのだった。「教え子が苦しんでいるのだから、助けてやりたいと思うのは当たり前。藤田もここでやらなきゃ、後がない」と大八木監督は語っていた。

今年3月のびわ湖では、まだ藤田に復活の兆しは見えなかった。しかし今日のレースは明らかに違った。苦しみつつも、最後まで戦っていた。32km過ぎから既に苦しみの表情に変わっていたが、その表情のまま最後まであきらめた走りはしていなかった。自分がマラソンを走ってみて初めてわかることなのだが、マラソンの最後のあと10kmがどれだけ長いことか。とても"あと4分の1”という感じではない。そこでライバル選手に風よけにされ、ぴたりとつかれながら走る苦しさがどれほどのものか。最後抜かれはしたが、プライドと意地を感じさせられる走りだった。

取材当時の大八木監督の話では、藤田は普段酒を一滴も口にしないのだという。監督が「お前一杯ぐらいつきあえ」と言っても、「引退したら飲みますよ」。今もそうなのだろうか。真面目でストイックな藤田の表舞台へのカムバック。まだ29歳。前・日本記録保持者の"もう一花”に期待して、今後も注目していきたい。

ところで自分。本日もさぼり(雨につき・・・)。どーなの、自分。

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