東京国際女子マラソン、レース詳報。
昨日のレースを振り返るべく、ストップウォッチに残されていた1kmごとのラップタイムを書き出してみる。そしてそこから5kmごとのラップ&スプリットタイムを算出(ああ、60進法ってめんどくさい)。こうやってデータで見て、事前に立てたペースプランと見比べてみると、色んなことが見えて来る。以下、そのタイム。
1km 4:35
2km 4:33
3-4km 8:46
5km 4:23 / 22:19
6km 4:36
7km 4:28
8km 4:30
9km 4:30
10km 4:26 / 22:32 / 44:51
11km 4:34
12km 4:28
13km 4:31
14-15km 8:55 / 22:31 / 1:07:22
16km 4:34
17km 4:32
18km 4:28
19km 4:30
20km 4:28 / 22:34 / 1:29:56
21km 4:32
22km 4:31
23km 4:29
24km 4:33
25km 4:31 / 22:39 / 1:52:35
26-27km 9:12
28km 4:35
29km 4:35
30km 4:35 / 22:59 / 2:15:34
31km 4:33
32-33km 9:04
34km 4:42
35km 4:38 / 22:59 / 2:38:33
36km 4:46
37km 4:45
38km 4:52
39km 5:00
40km 5:15 / 24:41 / 3:03:14
41km 4:45
42.195km 5:38 / 10:23 / 3:13:40
1-15km
この区間のテーマは、とにかくキロ4分30秒ペースより絶対速く走らないこと。時間を貯金するのではなく、エネルギーを貯金するのだ、と自分に言い聞かせ、ひたすら時計をチェックしながら走る。体感的にもかなり快適。呼吸もラク。このペース設定は間違っていないと確信を持つ。去年は調子にのってどんどん前のランナーを抜いて行った。そしてそれが敗因のひとつとなった。今年のアタシは違うよ。大人になったのだ!唯一の懸念事項は、ねんざした右足首が軽く痛むこと。やっぱりテーピングをすべきだったか。しかし、後悔してももう遅い。持ちこたえてくれることを祈りながら走るだけだ。神保町付近でカメラを構えたしょうじさんが、そして神田橋付近(だったっけ?)でしばさんが、大声で声援を送ってくれる。
17km、品川駅前
南蛮連合の大応援団から、ひときわ賑やかな声援を受ける。東京国際に出られてよかったと思う瞬間だ。他のどのレースでも、仲間がこんなに応援してくれるレースはない(ふつうはみんなも走ってるからね)。沿道からいっぱいエネルギーをもらう。
21km付近、折り返し点まで
小さく波打つ第一京浜をひたすらペースを守って走る。大都会からどんどん下町っぽい雰囲気に変わって来る。ここでの楽しみは、折り返して来るトップランナーたちとすれ違う瞬間。高橋尚子がトップ集団で折り返して来たのを見た時は嬉しかった。「Qちゃーん!」と走りながら声援を送る。以前、南蛮連合で練習していたというマーラ山内も健闘。4位か5位で走っている。そしてしばらくして谷川真理。今年は速い!そしてあいかわらず美しいフォーム。カッコいいなあ。とか言ってるうちに自分も折り返し地点にたどり着いた。脚はまだフレッシュ。ペースも予定通り。
26km、八ツ山橋
JR線を乗り越える大きな橋。ここの上りの体感が往路と復路でどれだけ違うかが、調子を計る目安になると、去年やまださんに教えてもらった。向かい風が強く、タイムは落ちたが上りでも脚はまだまだ大丈夫。このあたりまでに、かなりの数のランナーを抜いた。私自身も少しずつペースは落ちてきているのだが、他のランナーはもっと落ちているようだ。安易に集団の中で走っていると思わぬペースダウンを招くと思い、体調と相談しながらも前へ、前へ。
27km、再び品川駅前
またまた南蛮応援団。去年この辺を通った時には、すっかり潰れてペースダウンし、とぼとぼと走っていたなあと、記憶がよみがえる。今年はまだ大丈夫だ。もう前半のような軽快さはないが、まだ行ける。
30-34km、日比谷通り、芝公園から皇居へ
去年の悪夢がフラッシュバックする鬼門区間。去年、もうとっくに潰れていたのにまぐれで30km関門を通過してしまい、そして私の後ろのランナーが全員カットオフされてしまい、文字通り、正真正銘の最後尾を、「乗りますかー?」としきりに聞いてくる審判車を背負って走ることになった、いやーな思い出がよみがえる。肉体的にもかなりつらくなってくる地点だけに、苦しみは2倍。ぼーっと走っていると確実にペースが落ちてしまうと思い、力強い走りをしている女の子についていく。時に遅れ、時に並びながらなんとかペースを保つ。
35km、一ツ橋付近
もうここから先は去年経験できなかった未知の世界。あの、ウワサの坂はどの辺から始まるのか。どのぐらいつらいのか。びくびくしながら走る小心者の自分。もうあまり余裕は残っていない。
37km、坂の始まり
体感できる坂はこのあたりから始まる。まずはゆるやかな勾配から。まだ周りのランナーを意識して、抜いたり抜かれたり、駆け引きみたいなことをする余裕がある。
38km、坂の中盤
徐々に勾配がきつくなるにつれて、つらくなってきた。もう周りのランナーはどうでもよくなる。抜くなら抜いて行ってくれ、という気分。沿道ではカメラを構えたさとひ、続いてたえこさん、まーさん、みかさんが声援を送ってくれる。1時間弱前、この同じ場所を、ギアチェンジした高橋尚子が風のように走り抜けたことなど知る由もない自分。ギアチェンジしてスローダウンしていく自分。
39km、坂の終盤
カーブを曲がるとさらに勾配がきつくなる。やめてくれー!もう勘弁してー!と心の中で叫ぶ。乳酸でぱんぱんのハムストリングス、痺れるように痛む腰と左股関節。なんなのだ、この坂は。ひどいじゃないか。誰だよ、こんなつらいコース設定したのは!責任者出てこい!とだんだん腹が立ってくる。そしてどんどんスローダウン。もうだめなのか・・・とその時遠くから「Mika! Mika! Mika! Mika!」という声が。ああ、南蛮応援団。地獄に仏。手を挙げて(でももう振れないし、顔も向けられない)サンキューの意思表示。伝わったか?
40-41km
四谷見附の交差点で急勾配は終わるが、さらにしばらくゆるやかな上りが続く。よれよれだったのだろう、時計を見て39kmから40kmまでに1km5分15秒もかかっていることに気づき、あせる。まずい。猛烈にまずいぞ。このままズルズル行くと、目標タイムを達成できないぞ。四谷三丁目の交差点を曲がると、もうゆるやかな坂を下るだけ。上り坂はない。気力を振り絞ってペースを上げる。坂をサバイブした他のランナーもペースアップ。何人かを抜き、何人かに抜かれた。私に追いついたランナーの一人が「一緒に行きましょう!」と声をかけてくれる。なんと出来た人物なのだろう。「はい、がんばりましょう」と答え、彼女について行こうとするのだが、どうしても持たない。もうあとちょっとなのに。ここで力を使いきったって心配することはないのに。それでも身体は動かない。だいたい私は今、どのぐらいのペースで走っているのだ?こんなんで3時間15分は切れるのか?切れないのか?もうそういうこともわからない。信濃町駅前付近でよしださんの声が。「ラストラスト!15分はもう、余裕で切れますよー!」。そうなのか。私、15分切れるんだ。
Goalへ
いよいよ夢の国立競技場が近づいてくる。見慣れた外苑の緑。絵画館の北側を通り、トレセンの前を通ってマラソンゲートをくぐる。四角く切り取られた競技場入り口の先には、オレンジ色に輝くトラックが見える。もうすぐ、もうすぐ終わるぞ。観客席にはまだまだかなりの数の観客が残っている。チームメイトも何人かいるだろう。ここでカッコよくスパートでもかけて、華麗にゴールできたらどんなにいいか。現実は、後ろから力強くスパートしてきた小柄な女性に抜かれ、どんどん引き離されたままのゴールだった。でも満足。完全燃焼したと思えたから。苦しいレースだったけれど目標タイムもクリアできた。去年の悪夢よ、さようなら。
これまで6回のマラソンを走ってきて、ラクなレースなどほとんどなかったが、今回が一番肉体的につらかったように思える。だが、以前のペース配分を間違えたが故の苦しさではなく、プラン通りに走って、苦しむべきところで苦しんだレースだったという点で、これまでのレースとは大きく違う。そして、その苦しみが一番いい形で報われた、幸せなレースだった。マラソンは面白い!
おまけ:せっかく出した記録なのに、記録証をもらい忘れて来たことに気づいた。間抜けすぎる。。。主催者に電話して問い合わせねば。
2 Comments:
What a fantastic run that was!
I think you have a couple of typing errors in your table. Should be 31-33k (not 32-33) and I think the final time was 3:14:40, not 3:24:40!! Oh my God, robbing yourself of 10 minutes! Unforgivable :-)
Luckily I cannot read the rest, but I will check on your numbers from time to time!
Thanks Steve, oh my God, what a fool I am... I have just corrected the number.
From this time, I will try to write in English sometimes, not everytime, though.
Post a Comment
<< Home